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加工仕上げについて

■切削仕上げ

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  鋳物生地−旋盤切削−ロクロ仕上げ。近々は、NC旋盤を使用して鋳物生地からロクロ仕上げをも兼ね、直接仕上げるようになっています。

 

■研磨仕上げ

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 切削仕上げした表面に、研磨剤を塗ったパフを回転させて鏡面に仕上げます。鋳物生地から鏡面に仕上げる場合は、最初にサンドグラインダーで鋳肌を削り落とし、次第に細かい砂パフで仕上げ、研磨パフで鏡面にします。

 

■彫金及び差し分け鍍金

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 鏨彫りともいって、鏨を使って器体表面に文様などを彫り刻む金工技術です。

(1)素彫りには、毛彫り、片切彫りなどがあり各々使用する鏨の名が付いています。

毛彫り

模様の輪郭や、文字などの細線を毛彫鏨(矢切鏨)で彫ること。

片切彫り 山水、花鳥風月などの文様を、刃先を巾広く使って彫り刻む自由闊達な鏨使いで勢いのある表現、動きのある、味の良い彫金技工です。
蹴彫り 鏨を軽く浮かせて蹴る様に打ち込んでいく線刻法で、日本では神仏具の金具などに広く使われています。
滑刳彫り 滑刳鏨をずらしながら打ち込んでいく技法で、太い重厚な線が刻まれます。

 
(2)肉彫りには、円彫りや、鋤彫り、打出彫りなどがあります。

円彫り 立体物の仕上げ技法。
打出彫り 金属板の裏面から表面に文様を打ち出し、表面からも鏨を加えて作る肉出し法。
鋤彫り 文様以外の地金面を鋤き取って文様を浮き出します。
肉合彫り 地金面を肉付文様の頂点とし、更に地金面を彫り下げて肉取りをする薄肉彫りです。
透し彫り 鋳物や板金などの素地に鏨や糸鋸で文様を切り透かす技法です。
魚々子地 金属面に魚々子鏨で細かい粒子を打ち込んでいく技法です。

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■象眼

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線象眼 仕上げ生地の表面に文様を下描きし、それをなぞって溝鏨で彫り進み、その中に金、銀等の細線を入れて打鏨で打込みます。
布目象眼 生地表面に目切り鏨で布目様に細かい切目を入れ、それに薄い金属板を当て鏨で押し付けて留めます。
平象目 生地の上に他の金属板を嵌め込む技法です。象眼する形状を生地の目的箇所に写し、その跡を鏨で蹴り上げ「かえり」を作ります。その内側を彫り下げ、紋金を入れて、ならし鏨で打ち込み、ヤスリ等で仕上げます。
高肉象眼 象眼する金属を所期の形態に仕上げて嵌入するか、又は厚板を象眼してから彫り出します。
切嵌め 薄い板製品や板金状の鋳造生地に文様を切り透かしてその中に異なった金属板を嵌め込む技法です。
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■着色

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 着色には、鍋長色、宣徳色、煮色、青銅色、徳色、青戻し、朱銅色、焼青銅色、研ぎ出し色、上味色、芝色等があります。先人が試行錯誤を繰り返しながら研究し開発してきた大切な財産です。それは実に自然律にかなった手法で、自然に背かず、自然に調和した着色法です。これが永い間、高岡銅器の信用と名声を保ってきた大きな要因と考えられます。

(1)金属表面の化合被膜の除去及び脱脂
ほとんどの金属は大気中にさらされて表面が酸化や水酸化、塵埃や人手の脂など、着色の直ぐ前にそれらを取り除き、金属(合金)の素肌に戻すことが肝要です。近頃は化学薬品で溶かして除去していますが、以前はすべて磨き砂を使い、手磨で取り除いていました。この手作業にはかなりの時間と労力をかけています。

(2)下色
下色は本着色の前工程として金属表面に酸化被膜を作る化学的手法です。その代表的なものを下に記します。

丹ぱん酢液 硫酸銅、食塩、緑青、食酢を混合し30分侵漬の後水洗いして放置、黒褐色となります。
酢煮汁液 丹ぱん酢液を3倍に稀釈し、過熱して20分侵漬、黒褐色となります。
鉄醤 オハグロは日本酒又は食酢に細かい鉄屑を入れ、密封し数ヶ月間熟成したものを使用します。加熱した器物に繰り返し刷くと、肌艶のよい赤褐色となります。
刈安液 乾燥した刈安草を水で煎じ出した汁を温めて器物に刷く、又は注ぐと青緑色となります。
糖味噌 糖、硫黄末、硫酸銅、食塩を混合して水で練ります。これを塗って焼くと凹凸のある面白い表面が得られます。

 

(3)本着色

鍋長色 前述の酢煮汁液に浸し、極めて弱い酸化反応をさせて酸化被膜を生成させ安定し中和させた後、直ちに漆で金属面を覆い焼付けし、イボタ蝋でその表面をガードし艶を出したものです。現在も仏具や茶道具、薄端などに広く用いられている代表的な伝統的着色法です。
宣徳色 前述の丹ぱん酢液で下色の後、高温の刈安液汁に浸し再び下色に戻すと生地が黄赤味を帯びてきます。これに朱合漆を塗って拭き取り、黄赤味の色に仕上げます。現在やや茶がかった江州色として仏具などに用いられています。
煮色 硫酸銅の溶液に銅器を浸し、徐々に温度をあげ、のち自然に温度が下がるにまかせ1日、あるいは十数時間程度かかって下色をしていますが、概して黄銅系は長時間煮込ませます。酸化で色が付いただけの極めて薄い緻密な被膜の表面に銅が無電解メッキされたことになります。
青銅色 前述の丹ぱん酢液で下色後、加熱しながら塩化アンモニアやその他の酸化剤を混ぜた溶液を刷きます。いわゆるアンモニア青銅、炭酸銅、酢酸銅などの合成です。
徳色 煮色の下色後、オハグロを何回も光沢が出るまで刷いて仕上げます。
青戻し 丹ぱん酢液で下色後、弱く加熱しながら刈安液を刷いて、青味を帯びさせます。
朱銅色 器体の周囲を煉瓦などで囲み、上部より火を入れ、器体が赤紅色となり光沢を帯びた頃、火を取り除き冷却後、黒色被膜を研磨し丹ぱん酢液に浸漬すると赤斑が鮮やかになります。
焼青銅色 器物を加熱し硼砂や硝石を付着させ約600度に加熱した後緩やかに冷却すると硼砂や硝石の付着した箇所が黒色となります。これを研磨すると火銅色が現れます。
研ぎ出し色 丹ぱん酢液に浸した後、硫酸銅液の中に入れ、取り出して乾かし、藁火で燻し、一般には凸面だけを研ぎ出します。昔から明治期頃にかけての京都寺院用仏具はほとんどといってよいくらいこの色が付いています。
上味色 かつて三重県伊勢地方一帯に広く使われていた伊勢瓶掛の色で、それとほとんど変わらない色を高岡で開発した、黄宣徳色系の色です。
芝色 煮色ですが、雅味を求めて深緑の色調を作りました。
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